「行ってくる。」 朝の6時30分、眠い目をこすりながら階段を降りると、落ち着いた低い声が耳に響いた。 小さい頃からずっと好きな、お父さんの声。 私はその声を聞いた瞬間足を止め、その場にしゃがみこんだ。 「行ってらっしゃい、気をつけてね先生。」 それと同時に、優しい声が響いてきた。 いつものようにお弁当を渡し、ネクタイをなおし、最後にゆっくりとキスをする。 毎朝変わらないこの光景。 恥ずかしい気もするけど、二人の仲がいいところをみると安心する。 あぁ、幸せそうだなぁってさ。