家事をしてくれるのはもちろんのこと、私生活のことでも面倒を見てくれる。

不思議に思いつつも、受け入れているあたしもあたしか…。

「ほら、できたぞ」

考え事をしている間に、注文の品はできた。

「フルーツ入りのクレープ。お前、好きだろう?」

「うん、ありがと」

ナイフとフォークを使い、切り分けていると、アイツは紅茶を淹れてくれる。

何と言うか、本当に甲斐甲斐しい。

そう思いながらも、美味しいクレープと紅茶を食べて、満足。

アイツは食器を持って、流し場へ向かう。

なんのかんのと言いながらも、あたしのワガママは全部聞いてくれる。

だから昔から、周囲には恋人扱いされてきた。

でも…そういうのは一切なかったりする。

けれどあえて否定しなかったのは、そう言うことで面倒な恋愛事を避けたかったから。

恋愛なんてめんどくさい。

それだったら、コイツに面倒を見てもらう生活を送る方が楽。