それは、本当に偶然だった。


「日向ー、じゃあまた明日なー!」


「おぅ、また明日!」


俺はいつも通り部活を終えて、友達と帰っていた。


今はもう春休みに入っていて、部活のために学校へ行く毎日。


ちなみにサッカー部に入っていて、いつも泥まみれになって家に帰ってくる。



いつもの路地で友達と別れてから、河原の方へ足を向けた。


これと言った理由がある訳ではない。


本当になんとなく、河原を通って帰ろうと思った。


別に、遠回りになる訳でもないし。