誰も居なくなった公園。
明るい夕日が、長い影を作る。キャップを深くかぶり、自分の影を見つめる。


勇気を出してメールで亜由美を呼び出した。
恐くて返信を見れなかった…。
情けねぇ……。


「泉堂君?」
ビクッ、身体が震えた。
来てくれた…。

大きく息を吐く。
顔を俯けたまま、目だけ動かして亜由美を見た。
たった3日…3日会わなかっただけなのに…こんなにも飢えてたなんて…。

抱きしめたいのを必死に我慢した。
まだだ。