蒼馬が深くソファに座りなおし、両腕を上に伸ばした時だった。
「……あれ?」
目の前が赤く霞んでいる。聖は何回か瞬きをした後、目をこすってみたが、それは変わらなかった。
「なんか……赤い?」
「……赤いわよね?」
蓮、紅葉もそう言う。どうやら皆にもこの赤い霞みが見えているらしい。
(何だろう。知ってる気がする……)
漂う空気がどこかで感じたことのあるものだ。どこで……?
「何、これ」
紅葉が天井を指差す。そこには少し大きめのビー玉のようなものが浮かんでいた。緋色の輝きを放ち、ゆっくりと目の前の高さまで落ちてくる。
「……ファリア?」
真吏がそう呟いた時だった。緋色の玉は目も開けていられない程の光を放った。
「──!?」
「なっ……なんだ……よ……」
隣にいる蒼馬の声が、だんだん消えていく。
(これは……この“気”は……)
知っている。懐かしい感じ。
(そう、これは……)
頭がぼんやりとしてくる。ふわふわと空を飛んでいるかのような浮遊感がある。
「……あれ?」
目の前が赤く霞んでいる。聖は何回か瞬きをした後、目をこすってみたが、それは変わらなかった。
「なんか……赤い?」
「……赤いわよね?」
蓮、紅葉もそう言う。どうやら皆にもこの赤い霞みが見えているらしい。
(何だろう。知ってる気がする……)
漂う空気がどこかで感じたことのあるものだ。どこで……?
「何、これ」
紅葉が天井を指差す。そこには少し大きめのビー玉のようなものが浮かんでいた。緋色の輝きを放ち、ゆっくりと目の前の高さまで落ちてくる。
「……ファリア?」
真吏がそう呟いた時だった。緋色の玉は目も開けていられない程の光を放った。
「──!?」
「なっ……なんだ……よ……」
隣にいる蒼馬の声が、だんだん消えていく。
(これは……この“気”は……)
知っている。懐かしい感じ。
(そう、これは……)
頭がぼんやりとしてくる。ふわふわと空を飛んでいるかのような浮遊感がある。


