FORTUNE～ﾌｫｰﾁｭﾝｼﾘｰｽﾞPAGE1

そこでファリアを受け止めたのはシーファーだった。

「シーファー!?」

「大丈夫か？」

「ああ、すまない」
　
シーファーの後ろから、ラディウスも駆け込んでくる。

「一応みんなの避難は終わった。後は他の者に任せてきた」

「ああ、ありがとう」
　
そう会話するうちに、レイガンと、途中で彼と一緒になったのであろう、アナリスとラクシュミーが現れた。
　
レイガンの目は少し赤く、潤んでいる。

「どうしたんだ、レイガン？」

「何でもない」
　
聞いてもそれしか答えない。するとアナリスがそっと耳打ちしてくれた。

「リューラさん、亡くなったのよ。レイガンのフィアンセ」

「……あいつに殺されたのか!?」

「そう、あいつよ。あの空にいる黒い奴……！」
　
知っている者たちが、仲間たちが、次々と消されていく。こんなに許せないことなど、他にありはしない。

「許さないから、あいつだけは！」
　
アナリスの言葉に、皆頷く。

　

ここに集まった７人の神は、空に浮かぶ暗雲を居城とする妖魔に、果敢に立ち向かっていくのであった……。