「いや、これは」
別に貴女のせいではない、と説明しようとしたのだが。
「大変! すぐに手当てをしなければバイ菌が入ってしまいます、どうぞこちらへ」
と、手を引かれる。
「いや、あの……」
何とか説明しようとするのだが、うまく喋ることが出来ず、そのまま家の中へと誘われた。
家の中には間仕切りがほとんどなく、小さな家のわりには広く感じた。
白い壁の外観と同じく内装も清楚な感じで、いたる所に置かれた観葉植物が目に優しかった。
少女はすぐに救急箱を持ってくると、手早く消毒して絆創膏を貼ってくれた。
「本当にすみません。私の不注意でこんな怪我をさせてしまって……」
「いや、これは元からあった傷だか、ら……」
その時になって初めて、少女の顔が目に入った。
かわいいな。
それが第一印象だった。
色白で、華奢で、横だけ縛ってある長い髪の毛は染めてあるのだろうかと思うくらい薄い茶色で、絹糸のように美しい。
その容姿に少々見とれつつ、同じ年頃の女の子と向き合って話す事などあまりなかったな、と考えた。
「あ」
少女が聖の顔を覗き込む。
「え」
ハッと我に返り、ドキッとする。
別に貴女のせいではない、と説明しようとしたのだが。
「大変! すぐに手当てをしなければバイ菌が入ってしまいます、どうぞこちらへ」
と、手を引かれる。
「いや、あの……」
何とか説明しようとするのだが、うまく喋ることが出来ず、そのまま家の中へと誘われた。
家の中には間仕切りがほとんどなく、小さな家のわりには広く感じた。
白い壁の外観と同じく内装も清楚な感じで、いたる所に置かれた観葉植物が目に優しかった。
少女はすぐに救急箱を持ってくると、手早く消毒して絆創膏を貼ってくれた。
「本当にすみません。私の不注意でこんな怪我をさせてしまって……」
「いや、これは元からあった傷だか、ら……」
その時になって初めて、少女の顔が目に入った。
かわいいな。
それが第一印象だった。
色白で、華奢で、横だけ縛ってある長い髪の毛は染めてあるのだろうかと思うくらい薄い茶色で、絹糸のように美しい。
その容姿に少々見とれつつ、同じ年頃の女の子と向き合って話す事などあまりなかったな、と考えた。
「あ」
少女が聖の顔を覗き込む。
「え」
ハッと我に返り、ドキッとする。


