「あっ、いけね、お客さんが来てたんだった。紅葉ー、お客さんだよー」
大声を上げながら蓮は紅葉の姿を探す。すると外から、
「今手が離せないの。上がってもらってー」
そういう声が聞こえたので、蓮は玄関に引き返そうとした。その蓮に、聖は乾いたばかりのタオルを差し出す。
蓮は満面の笑みを浮かべそれを受け取ると、頭を拭きながら玄関へ向かった。
「どうぞ、上がってください」
蓮が客に声をかけている間、聖は洗濯物を隠さなくては、とリビングからは死角になっているダイニングの隅にそっとそれを置いた。
リビングに戻ると、丁度客人がリビングのドアから入ってきたところだった。
客人と目が合った瞬間。
聖は驚いて体が硬直した。
「えっ……」
客人である少年も、聖と同様に、驚いた表情をしている。
「……セイ?」
まるで幻を見るかのような目で聖を見つめる少年は、聖の友人である蒼馬であった。
「蒼馬……何でここに……」
よほど聖との再会に驚いたのか、蒼馬はその問いには答えず、ただ聖を見つめた。
しばらく動かないでいると、蒼馬を案内して消えていた蓮が、濡れた制服からTシャツとジーパンに着替えてやってきた。
「あれっ、どうしたの? 座ってていいよ」
蓮は立ったままの蒼馬に声をかけた。
大声を上げながら蓮は紅葉の姿を探す。すると外から、
「今手が離せないの。上がってもらってー」
そういう声が聞こえたので、蓮は玄関に引き返そうとした。その蓮に、聖は乾いたばかりのタオルを差し出す。
蓮は満面の笑みを浮かべそれを受け取ると、頭を拭きながら玄関へ向かった。
「どうぞ、上がってください」
蓮が客に声をかけている間、聖は洗濯物を隠さなくては、とリビングからは死角になっているダイニングの隅にそっとそれを置いた。
リビングに戻ると、丁度客人がリビングのドアから入ってきたところだった。
客人と目が合った瞬間。
聖は驚いて体が硬直した。
「えっ……」
客人である少年も、聖と同様に、驚いた表情をしている。
「……セイ?」
まるで幻を見るかのような目で聖を見つめる少年は、聖の友人である蒼馬であった。
「蒼馬……何でここに……」
よほど聖との再会に驚いたのか、蒼馬はその問いには答えず、ただ聖を見つめた。
しばらく動かないでいると、蒼馬を案内して消えていた蓮が、濡れた制服からTシャツとジーパンに着替えてやってきた。
「あれっ、どうしたの? 座ってていいよ」
蓮は立ったままの蒼馬に声をかけた。


