空気が震えた。
瞬間、ドン、と音を立て、黄金の光が半円形状に膨れ上がった。それは一瞬のうちに大都市を覆いつくす。
「……ば、馬鹿な!」
ヴァジュラはその力に、空へと押しやられる。
光の中心に立つ聖を見て、震え上がった。
「創造神っ……!」
立つ事など出来ないはずだ。生きているのさえ不思議なくらいなのに。
聖はゆっくりと空を仰いだ。
倒すべき相手を確認すると、右手を真横に出した。そこに空気の渦が出来、剣が現れる。
今までの剣とは違う。
柄は黄金に輝き、剣身は透明。長さは変わらないが、それは聖の身長に合わせて変化するからだった。
それを握ろうとするが──握力が完全に失われていて、指もまったく動かなかった。
「……剣よ、俺の手から離れるな」
主の言葉に、剣は眩く光るとその手に張り付いた。
足を開き、構えるだけでボタボタと血が滴り落ちる。
「うわああああ!!」
顔を恐怖に引きつらせ、ヴァジュラが“気”を撃ち込んできた。雨のように降り注ぐそれは、光に吸い込まれ、消されていく。
「こんなことがあっ……今度こそ私が勝つのだああ!!」
力の限り攻撃を繰り出すが、もはやそれは無駄な抵抗だった。
聖はとても静かな気分だった。
皆がいれくれる──。そう思うだけで、何と心強いことだろう。
瞬間、ドン、と音を立て、黄金の光が半円形状に膨れ上がった。それは一瞬のうちに大都市を覆いつくす。
「……ば、馬鹿な!」
ヴァジュラはその力に、空へと押しやられる。
光の中心に立つ聖を見て、震え上がった。
「創造神っ……!」
立つ事など出来ないはずだ。生きているのさえ不思議なくらいなのに。
聖はゆっくりと空を仰いだ。
倒すべき相手を確認すると、右手を真横に出した。そこに空気の渦が出来、剣が現れる。
今までの剣とは違う。
柄は黄金に輝き、剣身は透明。長さは変わらないが、それは聖の身長に合わせて変化するからだった。
それを握ろうとするが──握力が完全に失われていて、指もまったく動かなかった。
「……剣よ、俺の手から離れるな」
主の言葉に、剣は眩く光るとその手に張り付いた。
足を開き、構えるだけでボタボタと血が滴り落ちる。
「うわああああ!!」
顔を恐怖に引きつらせ、ヴァジュラが“気”を撃ち込んできた。雨のように降り注ぐそれは、光に吸い込まれ、消されていく。
「こんなことがあっ……今度こそ私が勝つのだああ!!」
力の限り攻撃を繰り出すが、もはやそれは無駄な抵抗だった。
聖はとても静かな気分だった。
皆がいれくれる──。そう思うだけで、何と心強いことだろう。


