蓮を抱えている真吏に絨毯の上に寝かせるよう指示を出すと、すぐに蓮の傷口を押さえ、止血の処置を始めた。
「大丈夫でしょうか」
不安そうに訊く紅葉。
「ええ……癒しの力が必要ね。吉祥天は?」
真秀はそう言いながらチラチラと視線を走らせる。そこに蒼馬、聖がやってきた。
聖の傍らには目を覚ましたばかりの李苑がいた。まだ疲労が抜けきらないのか、顔色が優れない。
「……お疲れでしょうけど、お願いできるかしら?」
真秀は李苑の様子を見ながら、そう訊く。
「はい、大丈夫です」
しっかりと返事はしたが、李苑はフラつきながら蓮の傍らに座った。そして、傷口に手を翳す。
その様子を見て、蒼馬が首を傾げた。
「えっ……あの人、俺達のこと知ってんのか?」
聖に訊いたのだが、丁度良くその向こうにいた圭一郎の耳に入った。
「ええ、私の娘です。仔細は話してありますから」
「あっ、そうなんですか……って、誰?」
蒼馬は今度こそ聖に訊いた。
「この人が紅葉の言ってた圭一郎さんだよ。紅葉と同じ陰陽家の人」
聖はそう耳打ちする。
「じゃあ、娘さんも術者なんだな」
蒼馬は納得して頷く。
「大丈夫でしょうか」
不安そうに訊く紅葉。
「ええ……癒しの力が必要ね。吉祥天は?」
真秀はそう言いながらチラチラと視線を走らせる。そこに蒼馬、聖がやってきた。
聖の傍らには目を覚ましたばかりの李苑がいた。まだ疲労が抜けきらないのか、顔色が優れない。
「……お疲れでしょうけど、お願いできるかしら?」
真秀は李苑の様子を見ながら、そう訊く。
「はい、大丈夫です」
しっかりと返事はしたが、李苑はフラつきながら蓮の傍らに座った。そして、傷口に手を翳す。
その様子を見て、蒼馬が首を傾げた。
「えっ……あの人、俺達のこと知ってんのか?」
聖に訊いたのだが、丁度良くその向こうにいた圭一郎の耳に入った。
「ええ、私の娘です。仔細は話してありますから」
「あっ、そうなんですか……って、誰?」
蒼馬は今度こそ聖に訊いた。
「この人が紅葉の言ってた圭一郎さんだよ。紅葉と同じ陰陽家の人」
聖はそう耳打ちする。
「じゃあ、娘さんも術者なんだな」
蒼馬は納得して頷く。


