真吏の言葉に、ファリアはビクッと身を震わせた。今の彼女は自分の結界を保っていられないほど動揺している。
それは何故なのか。
考えてはいけない。
気付けば“何か”が追ってくる。
「幻術が使えずとも、お前達を倒す!」
ファリアは剣を構え、真吏に向かっていった。真吏は反射的に大気中から剣を抜き、振り落とされる剣を受け止めた。
「待て! 私はお前と戦うつもりはない」
「何だと!?」
「何故ヴァジュラの下へ行ったのか、それが知りたい。何か……理由があるのであろう?」
「知らぬ!」
力任せに真吏を押し返す。
ファリアは苛立ちを感じていた。何故、何故と自分に問いながら、目の前にいる敵を倒さなければ、そうしなければいけないという想いが、前へと進ませる。
(どうして私はここにいるんだ?)
剣を振りながら自分に問う。
(な、ぜ……)
「ファリア!」
「うるさい!」
ファリアは一旦真吏から離れ、息を整える間もなく剣を振り上げた。
「夢想拳──!!」
剣を緋色のオーラが包み込み、振り下ろすのと同時に無数の塊となって真吏を襲った。
「疾風斬!!」
それを防ぐべく、真吏は技を放つ。カマイタチ状となった“気”が、緋色の“気”にぶち当たる。
それは何故なのか。
考えてはいけない。
気付けば“何か”が追ってくる。
「幻術が使えずとも、お前達を倒す!」
ファリアは剣を構え、真吏に向かっていった。真吏は反射的に大気中から剣を抜き、振り落とされる剣を受け止めた。
「待て! 私はお前と戦うつもりはない」
「何だと!?」
「何故ヴァジュラの下へ行ったのか、それが知りたい。何か……理由があるのであろう?」
「知らぬ!」
力任せに真吏を押し返す。
ファリアは苛立ちを感じていた。何故、何故と自分に問いながら、目の前にいる敵を倒さなければ、そうしなければいけないという想いが、前へと進ませる。
(どうして私はここにいるんだ?)
剣を振りながら自分に問う。
(な、ぜ……)
「ファリア!」
「うるさい!」
ファリアは一旦真吏から離れ、息を整える間もなく剣を振り上げた。
「夢想拳──!!」
剣を緋色のオーラが包み込み、振り下ろすのと同時に無数の塊となって真吏を襲った。
「疾風斬!!」
それを防ぐべく、真吏は技を放つ。カマイタチ状となった“気”が、緋色の“気”にぶち当たる。


