緋色に染まった夢幻球が、6人を取り囲んだ。
 
あの時と一緒だ。最初にファリアが攻め込んできた時と。
 
幻惑の世界に落とされる──。



「さあ、おやすみ。良い夢を……」
 
妖しく微笑むファリアの声が、次第に遠くなっていく。
 
駄目だ、落ちるな、と思いながらも、遠ざかっていく意識をどうすることも出来なかった……。