「どうやったら目を覚ましてくれるかしら。……李苑ちゃん、聖をお願いね」
「はい」
紅葉もファリアの元へ走っていく。
本当に。
どうすれば、ヴァジュラの呪縛が解けるのだろう……。
3対1ではさすがにファリアも分が悪いのか、少し押されていた。
「ファリア、頼む、正気に戻ってくれえ~!」
ギイン、と剣を交えながら、蒼馬がファリアに言う。しかしまるで話を聞いていないかのように、ファリアは無表情だ。
「どうしたら解ってくれるんだろう……」
蓮は泣きそうだ。
「傷つけずに呪縛から解き放ってやりたいが……難しいな」
真吏は唸る。
傷つける事は出来ないが、やられるわけにもいかない。
3人は一旦後ろに退いた。
そこに紅葉がやってくる。
「ファリア……」
3人が退いたことで、ファリアも態勢を整えるため剣を下げた。
「貴女はどうして“そっち”にいるの?」
今なら話を聞いてくれるのではないか。
そう期待して、話し掛けた。
「そうだよ! 君は俺達の仲間なんだ! ヴァジュラの言うことを聞いちゃ駄目だ!」
蓮も叫んだ。
真吏、蒼馬は黙ってその様子を窺う。ファリアの表情に変化はない……。
「煩い蝿どもが」
短く言葉を吐き捨てると、高くジャンプして4人を飛び越え、聖と李苑の近くにある電灯の上に降りた。
「待てよ!」
蒼馬達が聖達の元へ走ってくる。それを見て、ファリアは薄く笑った。
「──来ては駄目です!」
彼女の表情に冷たいものを感じた李苑が叫ぶ。
しかし……遅かった。
「はい」
紅葉もファリアの元へ走っていく。
本当に。
どうすれば、ヴァジュラの呪縛が解けるのだろう……。
3対1ではさすがにファリアも分が悪いのか、少し押されていた。
「ファリア、頼む、正気に戻ってくれえ~!」
ギイン、と剣を交えながら、蒼馬がファリアに言う。しかしまるで話を聞いていないかのように、ファリアは無表情だ。
「どうしたら解ってくれるんだろう……」
蓮は泣きそうだ。
「傷つけずに呪縛から解き放ってやりたいが……難しいな」
真吏は唸る。
傷つける事は出来ないが、やられるわけにもいかない。
3人は一旦後ろに退いた。
そこに紅葉がやってくる。
「ファリア……」
3人が退いたことで、ファリアも態勢を整えるため剣を下げた。
「貴女はどうして“そっち”にいるの?」
今なら話を聞いてくれるのではないか。
そう期待して、話し掛けた。
「そうだよ! 君は俺達の仲間なんだ! ヴァジュラの言うことを聞いちゃ駄目だ!」
蓮も叫んだ。
真吏、蒼馬は黙ってその様子を窺う。ファリアの表情に変化はない……。
「煩い蝿どもが」
短く言葉を吐き捨てると、高くジャンプして4人を飛び越え、聖と李苑の近くにある電灯の上に降りた。
「待てよ!」
蒼馬達が聖達の元へ走ってくる。それを見て、ファリアは薄く笑った。
「──来ては駄目です!」
彼女の表情に冷たいものを感じた李苑が叫ぶ。
しかし……遅かった。


