3人で並んで、校門をくぐる。



校庭に視線を送ると、そこには汗を流す山田の姿があった。





「山田・・・・・・」




私がそう呟くと、亜沙子も切なそうに山田を見つめた。





「え?何?悟がどうかしたの?」




優雅は、不思議そうに私達を見てから、首をかしげた。





「また放課後にね」





靴箱の近くに舞ちゃんが待っていた。




「舞ちゃん、おはよ~」



私達にぺこりと頭を下げた舞ちゃん。



もうすっかり、優雅の彼女として校内でも受け入れられているようだ。


最初は、嫉妬もあって、舞ちゃんも辛い想いをしたみたいだけど。







その日、山田のことばかり考えてしまった。





山田に告白された日のこととか、山田との過去の思い出を思い出していた。




好きにはならなかった。




だけど、友達として、大好きだ。





山田を好きだというユッキーの存在は本当に嬉しかったんだ。





山田、どうか傷付かないで。



私達に何ができるかわからないけど、絶対に守ってあげたい。