「遅くなってごめんね~」


と爽やかプリンスの登場。




その横にジャージ姿の山田。





部活を早めに切り上げてきたんだとかっこつけながら言った。





いつもはそんな山田を鼻で笑っていた私たちだけど、ユッキーの登場で、山田が少しイケてるように見えるのが不思議だ。





ユッキーと山田は、特に親しくなる感じではなかったけど、自然に会話ができるようになっていた。




今日のカラオケは、なかなか意味があった。





ユッキーと山田のことだけじゃない。




新しい発見があった。







プリンス優雅は……歌が、超下手だった。





完璧な優雅にもだめなところがあったんだねってみんなで笑った。





カラオケって言い出した本人が、カラオケが苦手なんて笑っちゃうけど、そこがまた優雅らしい。