「で、何?」
目の化粧が前とは違っていた。
前よりも派手になっていた。
「一緒に帰ろう」
私がそう言うと、ユッキーは呆れたようにため息をついて、かばんを持った。
「はぁ~。そういうとこがウザいんだよね。あんた達。ハッキリ言えばいいでしょ?晴斗さんに手を出さないでって言いに来たんじゃないの?」
せみの鳴き声がうるさくて、ユッキーの声がかき消されそうだった。
「それもあるけど・・・・・・ちゃんと話したくて」
「いい子ぶってるよね、本当に」
冷たい言葉の割には、言い方が優しかった。
「私、あきらめないよ」
廊下を並んで歩きながらユッキーが独り言のように呟いた。
「私もあきらめない」
私も負けないようにそう言った。
なんだかおかしな会話。

