陽菜を待つ為じゃない。



ユッキーと話がしたかった。





でも、ユッキーが何時に学校を出るのか知らない。



その日は会えなかった。




それから何回か、仕事が終わるとすぐにユッキーを待つことにした。




勝手にこんなことをして陽菜は怒るかもしれない。




でも、ユッキーが俺を好きだってことも、嘘なんだから大丈夫じゃ。



それも、先輩のいじめから逃れる為についた嘘。






やっと会えた。



ひとりで校門を出たユッキー。



あまり顔を覚えていなかったが、かばんについていた黄色のうさぎのぬいぐるみが印象的だったからすぐにわかった。