その先輩は大きな誤解をしている。
私のせいで新井先生が外国に行ったわけじゃない。
でも、そんなことはもうどうでもよくて。
今は、亜沙子とユッキーを守ること。
ユッキーを助け出すこと。
小早川の噂をどうにかすることが先だよね。
その夜、王子が家に来てくれて、全部話を聞いてくれた。
「俺のせいだったんだな。ユッキーは被害者だったってことか」
「まさか、そんなことだったなんて」
仕事で疲れているはずなのに、真剣に話を聞いてくれる王子のことがやっぱり大好きだ。
何があっても、この人を手離したくない。
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