「俺は24になったばかりの男」
にしては、だらしない男だ。
「でもまあ考えてみたら、現実感ありすぎるし、ないか」
「まあ…何だ。そろそろ現実に戻って、自分が行くべき場所を思い出すと良い」
と、言うしかないな。
「…ああ、そっか。行く所、あったんだ、俺」
しかし思い当たることがあったらしい。
不意に顔付きが変わったことに、思わず胸が高鳴る。
うん、真面目な表情は悪くない。
青年が立ち上がると、身長の高さにビックリした。
私より頭二つ分、身長が高い。
私は女にしては身長がある方だから、青年は男性にしても高い方だろう。
青年は服を叩いて、歩き出す。
―けれどふと振り返り、私を見つめる。
「ん? どうかしたか?」
真剣な眼差しを向けられると、不覚にも顔が熱くなってしまう。
「―一応、確かめておこうと思って」
そう言ってきびすを返し、今度はこちらに歩いて来た。
「へっ?」
にしては、だらしない男だ。
「でもまあ考えてみたら、現実感ありすぎるし、ないか」
「まあ…何だ。そろそろ現実に戻って、自分が行くべき場所を思い出すと良い」
と、言うしかないな。
「…ああ、そっか。行く所、あったんだ、俺」
しかし思い当たることがあったらしい。
不意に顔付きが変わったことに、思わず胸が高鳴る。
うん、真面目な表情は悪くない。
青年が立ち上がると、身長の高さにビックリした。
私より頭二つ分、身長が高い。
私は女にしては身長がある方だから、青年は男性にしても高い方だろう。
青年は服を叩いて、歩き出す。
―けれどふと振り返り、私を見つめる。
「ん? どうかしたか?」
真剣な眼差しを向けられると、不覚にも顔が熱くなってしまう。
「―一応、確かめておこうと思って」
そう言ってきびすを返し、今度はこちらに歩いて来た。
「へっ?」

