私たちは制服を上着で隠し、電車に乗ったりバスに乗ったりして一日中遊んでいた。


疾風は私が行きたいところを優先してくれた。
その度に心臓がバクバクしてうるさかった。


結構遊び、日が暮れてきた。


「・・・そろそろ帰ろっか」


まだ疾風と一緒にいたいけど・・・

私が帰るために疾風に背を向けた時だった。


「キャッ!」


後ろから疾風に抱きしめられた。


「は・・・疾風?どど・・・どうしたの?苦しいよ?」


うぅ・・・声が震える。
心臓の音もうるさくなる一方・・・・


「なぁ・・・俺・・・お前の事好きなんだけど・・・」


「へ!?」

緊張していたところにそんなビックリする事言わないでよ・・・
変な声出たじゃん・・・


「・・・冗談?」

「そう見えるか?」


・・・ちょっと見えます。
なんて言うと殺されかけないので、


「見えません」

と言っておいた。