「なんだ。
さっきの場所から
出口までこんなに
近かったんだ」
「今の道はオレが
城のみんなに見つからず
散歩に出掛けれるよう
見つけた秘密の抜け道だ。
ほら、とりあえずあの家で
休ませてもらうか」
「へえ~…って!!」
「あ!お前!
結局戻ってきたのかよ!」
その家は最初に萌絵が
拾われた家であった。
「まあ!
まあまあまあ!
殿様ったら
またこんな村外れに
遊びに来られて!」
「おう!
おばちゃん悪いね。
ちょっと休ませて」
「まあまあ!
お団子も何も
ないですけれど…
あらっ!
あなたさっきの!」
「なんだ知り合いか?
まあお前も座れ。
話を聞こう」

