立ちあがって拓登の横に並ぶ。 そこにはあたしが教科書で見た街が広がっていた。 高層ビルは何処にもない。 道路だってコンクリートじゃない。 電柱もない。 あるのは低い建物達と、溢れんばかりの人の群れ。 そしてその先に見える巨大な江戸城。 「間違い、ないよね?」 「うん、ここが江戸。でもちょっと変わってるかもしれない」 「どういう事?」 「俺達がやってきたのは幕末だからね」 「幕末..って何か変わったことあったっけ?」