あたしがその一言を告げたと同時に空気が凍りつく。 桐生の睨みつけるような鋭い視線があたしに突き刺さった。 氷のように冷たいその瞳に心の奥深くを捕えられたような感覚。 時計の秒針も遠のいていくような重い空気が流れる。 そのまま…今まで厳しい顔をしていた桐生の口元が緩んだ。 そして静かにこう言った。 「…許さねえよ?」