「来栖にはどんな人が似合うんだろうな。」 まっすぐあたしの目を見て恭ちゃんが言った。 「あたし…?」 「うん、だって来栖が桐生以外の男と一緒にいるところなんて見たことないし。」 「それは…そうに決まってるよ。仕事だし…。」 「そっか、大変だな。」と呟くとまた頭にポンと手を乗せてくれた。 胸がキュンとする感覚。 この優しい手が好きだよ…… 見上げると恭ちゃんは優しくほほ笑んでくれた。 「桐生も婚約したところだし、じゃあ来栖の隣は今空いているわけだ。」