"ご主人様" それは神様みたいな存在であり いかなる場合でも主人の命令には従わなくてはならない。 ご主人様と使用人は絶対的な主従関係にあるんだと。 これは使用人一家に生まれたあたし、来栖萌(クルスモエ)が17年間言われ続けてきたこと。 来栖家は代々、日本一の大財閥を取り仕切る一ノ宮家に仕えている。 パパは一ノ宮財閥の当主の執事、 ママは一ノ宮家の社長夫人のメイド、 そして駆けだしメイドであるあたしにも同い年のご主人様がいます。