お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


びっくりして隣にいる恭ちゃんを見上げると、恭ちゃんは何も驚く様子もなくステージ上を見つめていた。


それは周りにいる人達みんなが同じだった。


驚いているのはあたしだけなのかな?


桐生が婚約…


その話はずっと知っていたことだった。


でもあたしはともかく桐生ですら婚約者に会ったことがないと聞いていたし…


それにあたし達はまだ高校生。


婚約とか結婚なんてもっと先のことのように思っていたから…


「では今回ご婚約されるお二方に入場していただきましょうか。」


司会者の合図とともに中央の大きな扉が開く。