お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


だって落とせばそれまでというような本当に小さな証…


俺は萌の首にかかっていたネックレスの指輪に触れた。


萌の甘めな私服にいつもいつも不釣り合いな男物のチェーン。


それにかかった二つの指輪。


「それでもこれはずっとここにあるよな」


萌がずっと大切にしていてくれたから。


離れてる間もずっとずっと。


萌の首から外して見るそれはあの日と変わらない輝きを放っている。


「だって大切なものだもん」


「…ありがとう」


萌はいつだって迷わずにそう言ってくれる。


この指輪にこめられた沢山の想いを…


込み上げるこの愛しさはどうしたらいいのだろうか。


伝えきれない想いが溢れて…止められなくて


「…ん」


そっとキスを落とした。