お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


可愛い服を砂だらけにして満足げに俺を見つめる萌。


ほんと単純なやつめ。


無防備な笑顔に理性が飛びそうになる。


でもそんな俺の視線なんてまるで気にする様子もなく、「写真撮らなきゃ」とか言って萌ははしゃいでいる。


というか…


「おい萌っ、足元っ!!」


「きゃっ…」


そう声をかけたときには遅くて、萌は足元にあった石につまずく。


「危ねっ!!」


とっさに体が前に出ていた。


萌の細い腕を掴んで抱きしめる。


体はその反動で地面に崩れ落ちていく。


ボスッ…


鈍い音と共に砂に体が打ち付けられた。


「大丈夫かっ?」


俺の上に乗っているが萌に怪我がないか確かめた。


「だいじょうぶ…って桐生こそ大丈夫なの?」


俺を下敷きにしてしまったからか萌は泣きそうな目で俺を見ている。