「ほら、行ってこいよ!!」 恭ちゃんに背中を押される。 あぁ、もう最悪だなあ。 可愛くしてから会いたかったのに… でも、そんなことはもう言ってられない。 笑顔の二人に手を振られて走り出した。 だってやっと会える。 ずっとずっと待ってたんだ。 今日のこの日を… 広い廊下を抜けて向かう、彼の元へ… 懐かしい部屋の前にあたしはたたずんだ。 このドアの向こうに桐生がいるんだ。 大きく深呼吸して コンコン… ドアを叩いた。