――――・・・


白いシーツに朝日が差し込む。


目を覚ますとそこには桐生の姿はなかった。


「ん…」


シーツに残る微かな温もりを感じながら重い体を起こす。


目に映ったのは空っぽの部屋。


あぁ、行っちゃったんだな…


急に広くなったように感じるベットからゆっくりと足を降ろすと


ベットのふちを抑えた手に何かがあたった。


…ん?


視線を移すとそこには小さな箱があった。


なんだろう…


その箱を開けた瞬間、あたしの涙は止まらなくなった。