そこには"NY行き飛行機事故最新情報、乗客全員無事を確認"と表示されていた。
「飛行機が墜落して最初はみんな死んだと思われてたらしいけど、今は脱出を確認できて連絡もとれたって」
うそ…
「よ、よかったぁ…」
あたしはまた嬉しくて涙を流した。
それとほぼ同時に周りからわぁっと歓声が上がる。
空港の人々にも笑顔が戻っていた。
それを見て桐生は満面の笑顔を見せた。
「ほんと、お前すげーよっ!!みんなの笑顔はこの指輪のおかげだと思う」
「言いすぎだって」
恥ずかしくって頬を赤らめる。
桐生は人々の笑顔を感慨深そうに眺めていた。
「…ほんと、ありがとな」
振り返った桐生の姿は窓から差し込む夕日に反射して美しかった。
その澄んだ瞳に魅了されて目が離せない。

