お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


それでもまだこの言葉をくれた。


昔から一つも変っていない。


バカで


お人よしで


甘い奴。


そして誰より愛しい奴。


「馬鹿野郎…」


小さな声で呟いた。


苦しいくらいに愛しくて


もう、どうしようもない。


出発までの時間は残りわずか…


俺はこのままアメリカへ行っていいんだろうか。


正しいことだとわかっていても


これでいいなんて思えなかった。