お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


「じゃあさ、シンデレラはなんでガラスの靴を落としたと思う?」


「それは…」


次の質問は難しいみたいだ。


「偶然?」


あたしは思ったことをそのまま口にした。


恭ちゃんはニコリと頷いた。


「ガラスの靴を落とすなんて神様のいたずらのような偶然によってその後二人は結ばれる」


「うん」


ガラスの靴はシンデレラの足にぴったりで王子様は少女がシンデレラだと確信する。


そして二人は結ばれて幸せになるんだ。


だけどそのハッピーエンドとあたし達に何の共通点が…?


現にあたしは桐生に振られたわけだし。


「シンデレラとは逆だけど王子様が落としていった指輪はお姫様の指にぴったりだったわけだ」


恭ちゃんは優しそうな目で指輪を眺めていた。