"桐生" "今日は、お前に話があって来たんだよ" 頭の中で繰り返される親父の声。 逃げられるはずがない… 俺が留学を拒否するなんて簡単なことだけど …そしたら萌はどうなる? 何が財閥の跡継ぎだ、 何が将来の日本の経済界を背負う男だ。 笑わせる。 この想い一つ守れないくらい俺はちっぽけじゃないか。 でもたとえ… この想いが守れなくても お前のことだけは絶対に守ってやるから。