「ほんと謙虚だよね、萌。」 「まあ。」と友ちゃんが席を立ちあがりながら付け足す。 「あんたには一ノ宮君がいるから賢明な判断かもね。」 「うん。」 恋愛感情を抜きにしてもあたしは桐生だけのメイドだから 彼以外の人と一緒にいる恋なんてきっと許されてない。 「それよりさ…。」 友ちゃんが教室の奥の方に視線を向ける。 女子生徒達の集団。 さっき桐生の周りに集まっていた子達だ。