覚悟を決めていたはずの言葉は 水面下に針を落としたように 心の奥を震わせる。 言葉にならない想いが涙となって 目の奥を熱くする。 でも… 泣いちゃだめだ… 精一杯の笑顔をつくってあたしは顔を上げた。 「桐生あのね…」 「…うん」 「留学……行っておいでよ」 「…え?」