ショッピングをしたり 新しくできたレストランに行ったり カフェで話し込んだり 楽しい時間はすぐに過ぎていき あっという間に夜はやってきてしまった。 ――――・・・ 「ほんと、一瞬だったな」 桐生と付き合った日に来た遊園地の観覧車の中。 景色を遠くに眺めながら桐生が小さくため息をついた。 「うん…」 窓に映る自分の姿の向こうの夜景は前に見たものと何も変わってない。 「そういえば付き合った日にもここに来たよな」 ロマンチックな夜景をバックに桐生が微笑む。 「そうだね」