知らなかったのはあたしだけ…? それは…どうして…? 呆然とするあたしの事を桐生が心配そうに覗きこんできた。 「お前、何か変なこと言われてないよな?」 「うん…」 「本当だよな?」 「だ、大丈夫だから!!!」 あたしの否定の言葉を聞いても桐生の顔つきは険しい。 何か裏でとんでもないことが起こっている… そう思わずにはいられなかった。 「桐生…お前来栖にあのこと…「いいから!!!」」 恭ちゃんが何か言いかけたのを桐生が遮るように声を荒げる。 あのこと…?