あたしは恥ずかしくて顔を背けようとしたが…。
桐生は「させるかよ。」と言わんばかりにあたしの顎を持ち上げて自分の方を向かせる。
「何でそれくらいでびびってんの?いつもはもっと凄いことしてるじゃん。」
「なっ…。」
拍車をかけるような台詞に女子達の怒りの視線を感じる。
男子は「さすが一ノ宮ー!」「もっと言ってやれー!」と腕を突き上げている。
「誤解です!! 」と必死に叫んでももうそれは誰の耳にも届いてないようだった。
……最悪…だ。
恥ずかしくて涙が出そう…。
「いい加減にしてやれよ。困ってんじゃん。」

