お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


ミサトさんはあたしの手を両手で握る。


「幸せになれるチャンスが目の前にあるんだからさ…


あたしが叶えられなかった分、せめて萌は幸せになってよね。」


「うん…ありがとう…。」


あたしは泣きながら何度も頷いた。


それを見てミサトさんは満足そうに笑う。


そしていつもみたいに人懐っこくあたしに抱きついてきた。


「今まで色々とごめんね。


萌が桐生のこと好きだなんて考えずに協力頼んだり


今日のことだって萌、辛かったでしょ。


ほんとにごめん。」


そう言うミサトさんの顔は見えなかったけど声が泣いているように聞こえた。