お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~


「お前…俺のこと好きなんだろ?」


好き…


好きだよ


「好きって言えよ!!萌!!」


桐生のことが大好きです。


「……っ。」


この問いかけに頷くことすらできないのに…。


あたし、ほんと馬鹿みたい…


「ほんと、馬鹿だなあ。」


…えっ


顔を上げると恭ちゃんがあたしを覗き込むように微笑んでいた。


「恭史郎…。」


桐生の腕がゆるむ。


支えるものがなくなったあたしはへなへなと座り込んでしまった。