「本当に大丈夫だから!!」 「俺が買ってあげたいだけから遠慮すんな。」 ひんやりとした金属の感触と共に指輪は右の薬指に通されていく。 でも 「「あ。」」 後少しというところであたし達は同時に声をあげた。 ぶかぶかだ… 指の根元でも行ったり来たりするリングを見て恭ちゃんは苦笑いする。 「来栖の小さな手には大きすぎるみたいだな。」 「そうだね。」 元々手のサイズは小さいと言われてたけど、一般向けの物がこんなに大きいなんて。 それは自分でもちょっと意外だった。