シルバーの本体にピンクや白のきらきらした石が埋め込まれた指輪は近くで見るとすごく可愛かった。
「ね、可愛いでしょ?」
そう言って恭ちゃんに指輪を見せた。
恭ちゃんは一瞬きょとんとした顔を見せたけどすぐに「そうだな。」って同意してくれた。
ふぅ…なんとかごまかせた。
そう思って胸を撫で下ろしたのもつかの間のこと。
「買ってあげようか?」
恭ちゃんは指輪を手に取りながらそう言った。
「え、いいって!なんか悪いし!」
「いいよ、これくらい。気にするな。」
恭ちゃんはあたしの手を取って指輪をはめてくれようとする。
や、やってしまった……
これじゃあまるで恭ちゃんに買ってくれって言ってるみたいじゃん!!

