ワックスで整えられた黒髪に
モノトーンでまとめられた流行りの服装。
ピアスやネックレスなどのシルバーのアクセサリーからは彼のセンスの良さがうかがえる。
こんな人が近くに現れたら騒ぎたくなるのも無理ないかな…
そう思いながら「どうする?」「話しかけてみる?」と相談する彼女たちを見ていた。
「あ。」
突然そのうちの一人が残念そうに声を上げる。
「でもあの人彼女いるみたいだよ。」
「あー、ほんとだ。でも彼女も綺麗だし悔しいけどお似合いだよね。」
「美男美女で絵になるって感じ?」
「しょうがない、行こうかー。」
「そうだねー!」
そのまま女子高生たちはどこかへ歩いて行ってしまった。

