「それにしても萌はよく耐えてるよね。あたしならそんなことされたらメイドなんかやめるなー。」


友ちゃんが頬ずえをつきながらめんどくさそうに言う。


「そうなんだけどさ…。」


あたしだってやめれるものならすぐにでもやめたい!!!


でも来栖家に生まれた以上そうもいかない。


先祖なんて使用人一家の名門なんてみんななくなっちゃえ!って言えたらどんなに楽だろうか。


「萌ってもしかしてドМ?」


ガターン!!!


友ちゃんの衝撃の一言であたしはイスから落っこちた。


「なんでそういう発想に…。」