「恭ちゃ…っ!?」 「今は言わないで。」 肩を抱く手に力がこもる。 ドクンドクンと恭ちゃんの鼓動が聞こえた。 「来栖は今、桐生と付き合ってる。それなのに良い答えなんか聞けるはずないだろう?」 「じゃあ、どうして。」 「来栖が桐生のことで泣いてばっかいるのを黙って見てることなんかできないじゃん。」 かすれた声。