振り返った笑顔がいつになく優しくて あたしは何も言えなかった。 そのまま桐生は家まであたしをおんぶしてくれた。 いつもと変わらない憎まれ口を叩きながらも今日は笑いは絶えなかった。 大きな背中は温かくて 家に着く前にあたしは眠ってしまっていた。 優しい声が落としてくれる安らぎと 周りにとりまいている大きな闇を微かに感じながら。 これからあたし達はどうなってしまうのだろう…?