訳のわからないまま
手をひかれ階段を上り
ある部屋にたどり着く。
そしてじゅうたんの上に
向かい合わせで座った。
「オレ…
七瀬さんに
拒絶された後も
まだ諦め切れなくて
あの河原でずっと
スーと待ってたりしてた」
「うん…」
「でも友達に
お前が関わるせいで
七瀬さんが女子に
狙われるんだよ、
って言われて…
諦めなきゃいけないんだ
って思った」
「うん」
「けど無理だった。
教室でちょっと
笑顔が見れただけで
すげーホッとしたし、
話したいって
ずっと思ってた。
ちゃんと母さんにも
認めさせれたし、
この先どんなやつからも
七瀬さんのこと
守るから…
頼むから、
出会うべきじゃ
なかったなんて、
言わないでよ。
今度こそ教えて。
七瀬さんの気持ち」

