｢…七瀬さん｣
｢は、はい｣
｢この前は…
ありがとう。
それと、ひどいこと
言ってごめんなさいね｣
｢えっ…｣
｢まさか初対面で
あんな失礼なことを
言った私を、
なんの迷いもなく
信じてくれるとは
思ってなかったわ｣
｢いえ、そんな…｣
｢それと…
仕方ないから佳久の側に
いさせてあげてもいいわ｣
｢えっ…!!｣
｢もう1ヶ月以上毎晩毎晩
私の部屋に来て
交際を認めてくれ
って言うんだもの。
さすがに疲れてしまったわ｣
｢母さん…ありがとう!｣
｢その代わりまた
塾を抜け出したりしたら
許しませんからね｣
｢わかってるよ!
七瀬さん、来て。
オレの部屋｣
｢えっ、ちょっ待って…。
あの、失礼しました!｣
そんな許すとか
言われても…
てかいきなり部屋って…!
