恋の魔法。








「オレ気になったから
友達にも聞いてみたんだよ。
なんかおかしくないかって。
そしたら友達の中に
今日の昼休みに
体育館裏で何があったのか
見てたやつがいた」

「それは…!」

「なんなんだよ!
オレが七瀬さんを
好きになったから?
そんなんで今まで一緒にいた
七瀬さんをいじめるような
やつを七瀬さんは
友達って言うのか!?
…ねえ教えてよ。
七瀬さんはオレのこと
本当はどう思って…」

「あら、佳久!?」











早水君が泣きそうな
悔しそうな表情で
あたしの肩を掴んだ時、
中年の女の人が
声をかけてきた。














「!
母さん…」

「こんな所で
何やってるの?
こちらのお嬢さんは?」